blog 迷子のままに:

山下耕平(やました・こうへい)
NPO法人フォロ事務局長、不登校新聞社理事など。

不登校、ひきこもりなどを中心に、書いてます。
一部は「なるにわブログ」から引き継いでます。

   

文科省アンケートの自由記述欄

文科省フリースクール等担当から送られてきたアンケートの自由記述欄に、フォロでは下記のような回答を送った。ご参考まで。

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フリースクールといっても、実態はさまざまであるが、当法人では、まずは子どもの居場所であることを第一として、「いるだけで、いい」をキャッチフレーズに掲げている。子どもが学校に行かないというとき、子どもにとって、一番の問題になるのは居場所をなくしてしまうことであり、「いるだけで、いい」場が保障されることで、そこが足場になって、さまざまな学びに向かうこともできる。ただ、その意義は長期的な視野に立たないと理解されにくいものでもある。受益者負担の運営形態のなかでは、どうしても保護者の意識は目先の「効果」を求めがちで、そのことが結果として、運営の厳しさを招いてもいる。近年は、受益者負担から、より社会的に広く支えていただくなかで運営しようと、寄付を広く募り、会費を下げながら運営しているが、財政状況は厳しく、スタッフに負担をしわ寄せしている面は否めない。とくに、財政状況が厳しくなるなかで、全員がパートタイムとなって、兼業しながら関わる体制になってきており、スタッフが安定して関われる体制づくりは課題となっている。

また、フリースクールに来る子どもだけではなく、不登校などに関わる相談事業も実施している。持ち込まれる相談ケースは年々増え続けており、しかも不登校以前に家庭の生活における問題(保護者の精神疾患、経済的問題)など、さまざまな相談が寄せられるようになっている。このため、カンファレンス体制を持ち、スタッフが問題を抱え込まないようにしているほか、助成金などを得て、スクールソーシャルワークの考え方に学びながら、関係機関との連携をはかりつつ、自分たちの団体だけで抱え込むのではなく、社会資源のひとつとして、ネットワークを組みながら、子どもや家庭を支えていく取り組みを始めている。

こうした取り組みの公共性を広めていこうと、昨年度からは一団体の取り組みとしてではなく、大阪市内はじめ近隣のフリースクールとも共有をはかり始めている。

これらの取り組みは、「教育」というよりは「福祉」にあたるものかもしれないが、いずれにしても、塾のように、個人の利益のために受益者が私費で負担するものではなく、公共性を持ち、広く社会的に支えていくべき活動である。今回の文科省における検討においても、こうした活動の意義を汲んでいただきたい。

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プロフィール

HN:
山下耕平
性別:
男性
自己紹介:
1973年、埼玉県生まれ。大学を中退後、フリースクール「東京シューレ」スタッフを経て、『不登校新聞』創刊時(1998年)から8年間、編集長を務めた。2001年、フリースクール「フォロ」設立時より、同事務局長を務める。2006年より、同法人で18歳以上の人の居場所を始め、コーディネーターをしている(なるにわ)。2012年より関西学院大学で非常勤講師。著書に『迷子の時代を生き抜くために』(北大路書房2009)。野田彩花さんとの共著に『名前のない生きづらさ』(子どもの風出版会2017)。

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