blog: 迷子のままに


山下耕平(やました・こうへい)
NPO法人フォロ事務局長、不登校新聞社理事、
関西学院大学非常勤講師など。
おもに、不登校、ひきこもりなどにについて書いてます。

   

キラキラ支援者、キラキラ支援臭

不登校やひきこもりの「支援」にかぎらないのだが、こういう物言いをする人は信頼できないな、と思うことがある。たとえば、

・数字を誇る(これまで何人と関わった、など)。
・権威を誇る(過去のメディア露出など)。
・断定的に「正解」を示す。
・ビフォア/アフターで効果を示す。
・「成功例」ばかり示す。
・自分への内省がない。

こういう人たちのことを、「キラキラ支援者」とでも言っておこう。

しかし、「キラキラ支援者」的な物言いは、とってもよく見かける。そして、そういう物言いができないから、「商売」が下手なんだと内省してしまう。「商売」だけではない。いつだったか、私の関わるNPOで、寄付を募るための工夫をアドバイスしてもらうという機会があったのだが、そこで提案されたのも、思い返せば上記のようなことだった。1日○○円で○○人の人を救えます、こういう成功例につながりました、ビフォア/アフターを示す、エッジを効かせてアピールしましょう、などなど……。

そのときは、何かおかしいと感じながら、うまく言葉にならなかったのだが、それらは、市場で商品を流通させるには必要な物言いかもしれないけれども、非営利活動や寄付を募ることにまで、市場の論理が入っていることに違和感を覚えたのだと思う。しかし、非営利活動は、市場からはこぼれてしまう問題だったり、市場では解決できない問題に取り組んでいるはずだ。

そして、市場で器用にふるまえない人が、市場からこぼれてしまっている。そういう当事者を、市場でキラキラさせることが「支援」なのだろうか? そこでは、「キラキラ」しないものは「なかったこと」にされてしまう。その抑圧は、とってもタチが悪いと私は思う。

「支援」が、なんらかの「成功」や「解決」につながることを否定しているわけではない。しかし、どうにも薄っぺらい「キラキラ」が鼻につく。そして、非営利セクターまでが、その「キラキラ」に覆われてきていることが、鼻持ちならないのだ。それを「キラキラ支援臭」とでも言っておこう……。

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プロフィール

HN:
山下耕平
性別:
男性
自己紹介:
1973年、埼玉県生まれ。大学を中退後、フリースクール「東京シューレ」スタッフを経て、『不登校新聞』創刊時(1998年)から8年間、編集長を務めた。2001年、フリースクール「フォロ」設立時より、同事務局長を務める。2006年より、同法人で18歳以上の人の居場所を始め、コーディネーターをしている(なるにわ)。2012年より関西学院大学で非常勤講師。著書に『迷子の時代を生き抜くために』(北大路書房2009)。野田彩花さんとの共著に『名前のない生きづらさ』(子どもの風出版会2017)。写真は、内池秀人さん撮影。

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