blog 迷子のままに:

山下耕平(やました・こうへい)
NPO法人フォロ事務局長、不登校新聞社理事など。

不登校、ひきこもりなどを中心に、書いてます。
一部は「なるにわブログ」から引き継いでます。

   

脱原発と脱学校-10

月乃さんの詩がなぜ爽やかなのかと言えば、自分をさらけ出しているからだろう。自分の苦しみ、葛藤、恥ずかしい面を、思いきりさらけ出し、笑いとともに、見えない壁に風穴を開けてしまう。その風が、人の緊張感をゆるめ、「自分も弱みをさらけ出してもいいかな」という気にさせてしまう。自分の弱みをさらけ出して、なお、つながっているというのは、安心感のあることだと思う。まさに、“仲間”だ。
 
ウラミンの溜まっている人にかぎって、仲間に対して「傷を舐め合っているだけだ」という批判をする。そういう人ほど、ほんとうは仲間を欲している。そう感じることが多い。月乃さんのように、「仲間で、傷を舐めあって、傷口をほじくり回して、傷口をつつきあって/流血して、大流血/血と汗と涙と/鼻水とよだれを流しながら/生き抜いていこう、仲間」とまで言ってしまえば、怖いものは何もない。
 
よく、言われるように、いまは無縁社会で、つながりが失われている。しかし、古きよき共同体を幻想しても意味はない。ウソくさいつながりは、うんざりだ。ましてや“がんばれ日本”で一致団結なんて、まっぴらごめんこうむりたい。なぜなら、そこには個がないからだ。
 
生きづらさは、人をつなぐメディアになり得る。生きづらさは、人によって異なる。それぞれのちがいを認めつつ、それぞれが自分の感じていること、自分と社会のズレ=傷から、社会を問うていくこと。それを人と分かち合い、人とつながっていくこと。おたがいをつぶし合っている膨大なエネルギーを変換し、人と人をつなぎ、社会をつむぎなおしていくエネルギーにしていくこと。そんなことを夢想する。

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プロフィール

HN:
山下耕平
性別:
男性
自己紹介:
1973年、埼玉県生まれ。大学を中退後、フリースクール「東京シューレ」スタッフを経て、『不登校新聞』創刊時(1998年)から8年間、編集長を務めた。2001年、フリースクール「フォロ」設立時より、同事務局長を務める。2006年より、同法人で18歳以上の人の居場所を始め、コーディネーターをしている(なるにわ)。2012年より関西学院大学で非常勤講師。著書に『迷子の時代を生き抜くために』(北大路書房2009)。野田彩花さんとの共著に『名前のない生きづらさ』(子どもの風出版会2017)。

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